プロの選び方|第3回

「資格があります!」……で、ウチの仔の咬みつきはどうしたらいいの?

突然ですが、皆さん。

ドッグトレーナーを探していると、こんな言葉を目にしませんか?

「○○認定トレーナー!」

「専門資格を取得!」

「豊富な知識と経験!」

おお~、なんだか頼もしい!

資格もあるし、勉強もしている。

「この先生なら安心できそう!」

そう思いますよね。

もちろん、資格を取得するために勉強することは、とても大切です。

私も、それを否定するつもりはありません。

でも――

ここで、ちょっと考えてみてください。

「資格は分かりました。で、ウチの仔は?」

例えば、あなたの愛犬が家族を咬むようになったとします。

最初は、たまに唸る程度だったのに……。

最近では、手を近づけるだけでガブッ!

「えっ!? また咬んだ!」

「このままじゃ、家族みんなが怖くて触れなくなるかも……」

これは困りました。

そこで、思い切ってドッグトレーナーに相談します。

すると先生が、

「私は○○認定トレーナーです!」

おお、それは心強い!

でも、飼い主さんが本当に聞きたいのは……。

「先生、それは分かりました」

「で、ウチの仔の咬みつきは、どうしたらいいんでしょう?」

……ですよね(笑)。

資格の名前を聞いて安心できても、肝心の悩みが解決するかどうかは、まだ分かりません。

そこで、ぜひ聞いてほしいことがあります。

「先生、ウチの仔はどうして咬むのでしょう?」

そして、もう一つ。

「こういうケースを、今まで扱ったことがありますか?」

実は、この二つの質問がとても大切なんです。

もちろん、咬む理由は実際の犬の様子や生活環境などを確認しなければ判断できません。

だからこそ、資格の説明だけでなく、その問題にどう向き合ってくれるのかを知ってほしいのです。

お寿司屋さんにフランス料理を注文したら!?

ここで、ちょっと犬の話から離れましょう。

例えば、あなたの娘さんの誕生日。

家族で特別なお祝いをすることになりました。

「よし!今年は本格フランス料理のフルコースにしよう!」

そこで、評判の良いお寿司屋さんへ電話します。

「もしもし、明日娘の誕生日なんですが……」

「はい、ありがとうございます!」

「本格フランス料理のフルコースをお願いします!」

……。

……えっ!?

「お客様、ウチは寿司屋なんですが!?」🤣

いやいや、ちょっと待ってください。

このお寿司屋さん、腕は一流かもしれません。

握り寿司なら絶品!

お客さんからの評判も抜群!

でも、フランス料理のフルコースとなると……。

「いや、それは専門外です!」

となっても不思議ではありません。

だからといって、

このお寿司屋さんが、料理人としてダメなのでしょうか?

もちろん、そんなことはありません。

どちらも料理のプロ。

ただし、得意分野が違うのです。

実は、ドッグトレーナーも同じなんです

「えっ!? ドッグトレーナーも?」

はい。

これ、意外と知られていないかもしれません。

ひと言でドッグトレーナーといっても、

競技会に向けたトレーニングが得意な人。

仔犬の育て方や社会化が得意な人。

オスワリやマテなど、基本トレーニングが得意な人。

咬む・吠えるなどの問題行動を数多く扱ってきた人。

犬を預かってトレーニングするのが得意な人。

実は、いろいろな専門分野があるんです。

もちろん、複数の分野を扱えるトレーナーもいます。

でも、ここで大切なのは、

「資格があるか、ないか」だけではありません。

「ウチの仔が困っている問題を、その先生は扱えるのか?」

ということ。

例えば、家族への咬みつきで困っているのに、オスワリやマテばかり教わっても……。

飼い主さんとしては、

「先生、オスワリはできるようになりました!」

「でも……相変わらず家族を咬むんですけど!?」

となってしまうかもしれません。

オスワリやマテを教えることが悪いわけではありません。

ただ、飼い主さんが一番困っていることに、きちんと向き合えているかどうか。

そこが重要なのです。

「良い先生」を探す前に、考えてほしいこと

ドッグトレーナーを探すとき、

「どこが評判いいかな?」

「資格をたくさん持っている先生がいいかな?」

「口コミが多いところが安心かな?」

そんなふうに考えると思います。

もちろん、それらも参考になります。

でも、私はもう一つ、ぜひ加えてほしいと思っています。

「この先生は、ウチの仔の問題を扱ってくれる人だろうか?」

という視点です。

有名な先生だから。

資格を持っているから。

経験年数が長いから。

それだけで決めるのではなく、

「ウチの仔のことで、本当に困っていることを相談できるか?」

ここを確かめてみてください。

大切なのは、資格の数を比べることではありません。

ウチの仔と飼い主さんに合ったプロを見つけること。

そう考えると、ドッグトレーナーの選び方もちょっと変わってきませんか?😊

次回予告

さて、次回は実際にあったお話です。

ある飼い主さんが、愛犬のためにドッグスクールへ通いました。

期間は、なんと6か月!

オスワリ、マテ、フセ、ツケ……。

いろいろなことを教わりました。

ところが――

「先生、肝心の咬む・吠えるはどうなったの?」

えっ!?

半年も通ったのに?

いったい何が起きていたのでしょう?

次回は、

第4回「6か月通ったのに、一番困っていた『咬む・吠える』はどうなった?」

をお送りします。

では、今回はこれで。🐶

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